女性「9条の会」ニュース56 号 2023 年7月号

 

1面  

  9条が守るのは人間性                                                                    

                                          伊藤 千尋 (ジャーナリスト)  


 ロシアのウクライナ侵攻で「日本も攻められるのではないか」という危惧が広がりました。岸田政権はそれを利用して防衛費の倍増など急激な軍拡を進めています。この1年、「攻撃されたら、どうする?」「9条なんかで国を守れるか」という声を耳にしました。こんなことで萎縮する必要はない。逆に、これを機会として9条のすばらしさを伝えましょう。
 「攻められたら、どうする」と言われてとっさに頭に浮かぶのは、遠い先でなく「いま現に攻撃されている姿」です。すると「抵抗し
て戦う」姿を想像し、「戦うには武器が必要だ。今のうちに軍備を拡充して」と、思考回路は一直線に軍拡に走ります。つまりこの問いは誘導尋問に等しい。
 いま攻撃されているわけではないのです。ならば今のうちに平和な状況を創り出せばいい。1928年のパリ不戦条約で戦争が違法とされて以来この100年、戦争のかたわら人類は非戦への道もまた築いてきました。国連憲章で「武力による威嚇又は武力の行使」を否定し、それを初めて一国の憲法に体現したのが日本の9条です。
 「9条なんかで国が守れるか」という罵倒は愚かです。「国を守る」という発想は、国境線で内外を分断し、相手を人間でなく敵と規定することです。戦になれば殺す対象とします。こちらがそう考えれば、相手もそう考える。お互い疑心暗鬼になって軍拡すればいつか衝突し、双方が破滅する。「国を守る」という発想では、結局は国を守れないのです。それに「国を守る」の「国」は国体や政権であって国民は入っていません。岸田政権のために命を捧げます?
 では、憲法9条は何を守るのでしょうか。9条が守るのは人間性です。日本国憲法は、日本人だけが生き残ればいいという偏狭な一国平和主義ではありません。憲法前文に「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」とあります。我が憲法は世界の人々を見据えた普遍的な理念に立脚しているのです。だから言ってやりましょう。「憲法9条こそが国を守り、国を超えて人類を守るのだ」と。
 この5月の世論調査で「防衛力強化」への賛成が6割を占めましたが、同時に「防衛力強化のための増税」には80%が反対しています。国民の頭はかなり冷静になってきました。岸田政権は安保3文書で平和への歩みを捨てましたが、替わって私たちが真っ当な日本を導き出そうではありませんか。、



2面〜8面             女性「九条の会」学習座談会報告 
                      
                                
日時 2023年5月30日 14:00〜   於 文京区男女平等センター

                        
            平和憲法とジェンダー平等   
           
            講師 菱山南帆子さん
(許すな!憲法改悪・市民連絡会事務局長)
                    

◆許すな!憲法改悪・市民連絡会の事務局長に


 私は34歳です。周りからは若いと言われますが一般的にはそれなりの歳です。13歳の時から反戦運動をやっているので21年になります。高田健さんと、高田健さんが許すな!憲法改悪・市民連絡会の事務局長を降りて共同代表になられるということで、年齢差44歳で世代交代をしました。絶対に戦争をさせてはならないということで今事務局長をしています。高田さんは年金をもらいながらやってらしたのだけれども、私は大変です。

◆「地下水脈運動」に自信を持つ


 日本の運動は目に見えにくい。地味な草の根運動ですから。韓国の人はそれを地下水脈運動と呼んでいます。地味だけれども、地下水脈によって土が潤って、根が育って花が咲いて実がなる。目に見えないけれどもとても大事だと言います。今私はそのことを強く感じています。自信を持って運動を進めていきたいと思っています。
 21年市民運動をやってきて、つくづく「市民運動ってすごいな」と思うことがありました。私の地元は八王子ですが、2016年から毎年、成人式に新成人に向けてシールアンケートをしてきました。今年はあえて去年と同じ内容にしました。一つは「敵基地攻撃能力を知っている?知らない?」「敵基地攻撃能力保持に賛成?反対?」、もう一つは「あなたが政治に求めるものは何ですか」というものですが、去年は嫌になるくらい「敵基地攻撃能力賛成」が多かったのですが、今年は「反対」がほとんどだったのです。誘導尋問などはしていないで、むしろ逆誘導をしていたのですが、反対がほとんどだったのです。そしてもうひとつの「政治に求めるもの」は、「ジェンダー平等」「米軍基地問題」「改憲問題」などの回答が多かったのです。八王子は横田基地が近いのでオスプレイが飛んで家が揺れるくらいなのです。そのせいか沖縄の基地問題に関心があります。改憲問題では「あなたたちが一番苦労することになるんだから」と思って運動をしてきたのですが、私たちの声は若者に確実に届いているのだと思うのです。一年間私たちが何もしなかったら、何も変わらなかったに違いありません。若者たちの心には確実に私たちの声が届いていたのです。私たちの運動は種を蒔いて根を張らせているのだと思うのです。


自民党支持を抑えた 国葬反対運動


 安倍さんというのは邪悪なイメージがあって、顔を見るだけで腹が立ちますが、岸田さんにはそういう邪悪さがないので、このやろうみたいな気持ちが、なかなか出てこないのです。昨年の12月に長男が首相官邸で忘年会をやって問題になり、6月1日付で辞めることになりましたが、6月1日にはボーナスが出るのですよね。
 岸田さんの支持率というのはある程度上がっても、あまり高くはならないのです。G7で少し上がったけれども、本当の支持率は低いのです。
 自民党の支持率を誰が抑えているかというと、それは私たちなのです。国葬反対の運動です。国葬なんておかしいじゃないかと誰もがそう思っていたのです。7月22日には「安倍さんかわいそう、国葬いいんじゃないか」と賛成者が多かったのです。でも2ヶ月間経った国葬当日には %が国葬反対だと思うようになっていました。立憲の泉代表も9月1日には国葬に参加するなどと言っていたけれどもたった2週間後の9月15日には反対に回りました。これも全て私たちの運動が功を奏したのだと思います。国葬反対のために新しい団体ができたわけではない、今までの私たちの運動が全国に広まって、国葬反対の大行列になったのです。私はそれを自信を持って伝えていきたいなと思っています。

◆ 権利は手放したら元に戻せない

 私がフェミニズムに目覚めるきっかけは、韓国に行って、韓国のフェミニストたちとの出会いがあったからです。韓国では、毎週水曜日に「水曜デモ」を日本大使館前で行っていますが、コロナ前には道路使用許可を取らなくてもデモができたのです。しかし、コロナになって、デモや集会が禁止されてできない時がありました。それがあけてデモが出来るようになりましたが、道路使用許可を取らなければできなくなってしまったのです。すると、「水曜デモ」の場所を右翼たちが取ってしまいました。それで今、「水曜デモ」はその向かい側でやっています。韓国の仲間たちは、「日本も平和憲法を手放したら取り戻すのは大変だよ」と言います。
  私たちは権利を一つ一つ手放されそうになっていますけれど、自分たちから手放すことのないように、憲法がどれだけ私たちの安心につながっているかということを改めて噛み締め直して、運動を頑張っていきたいなと韓国に行って思いました。

◆広島で「核抑止」を強調するG7の国


 G7が広島で行われました。G7の加盟国は「核兵器禁止条約」に批准をしていません。核を持っている、あるいは核の傘の下に入っている国々です。だから「核兵器禁止条約」を批准できないのです。あの広島で「核抑止論」を強調するというのはとんでもないことです。私たちはものすごく重い十字架を背負うことになるんだなと思いましたね。絶対に許せないという気がします。
 そんな中で、バイデンさんが「米中の雪解けは間近だ」と言いました。では、何のために日本はミサイルを買っているのでしょうか、何のために軍拡にお金を使うのでしょうか。

進む戦争準備 


◆進められる法整備と改憲

 「軍拡財源確保法案」が出されています。確保ということは我々の税金を使うということですから、「軍拡増税法案」です。改憲に合わせて法整備が進められ、さらに入管法の整備も進められています。入管法というのは差別・排外主義ですよ。軍拡と排外主義の両方が備えられているんです。今年は関東大震災から100年の年です、関東大震災の時にたくさんの朝鮮人や中国人が殺害されたわけですが、こういったことを傍に置いて、100年後の今、入管法を改悪するなんて絶対に許せません。
 岸田さんは戦争への法整備を進めながら、任期中に改憲を行うと5月3日の憲法記念日に言っています。私は本当にやると思います。私は毎週、憲法審査会に傍聴に行っていますが、聞いていると「これは本当にやるな」と思うのです。 任期中の改憲というと来年の9月です。あと1年3ヶ月しかないのです。なんとしてもやってくるでしょう。

◆憲法審査会の現状

 改憲には国民投票法案の整備が必要ですが、この法案はまだ未整備なんです。ものすごい欠陥法で資金制限がないのです。団体の制限はあるのですが個人の制限がない。公選法はお金を制限されていますが、国民投票法はお金を出してもいいのです。ですからお金のあるところには有利になります。 立憲民主党が憲法審査会にこの法案の問題点をまとめて出しましたが、自民党は無視しています。そのため国民投票法案の問題点が憲法審査会では話し合われていない状態になっています。
 維新は2016年の憲法草案にそっくりなことを言います。
 憲法審査会そのものを野党はやりたくないのです。それを自民党はヤイヤイ言います。では自民党はそんなに憲法審査会やりたいのかというと、欠席は多いし、会議中立ち上がるし、いなくなるしで、本当にいい加減なんです。携帯で動画を見ながら参加している人もいます。憲法審査会の時間は1時間半なので、映画が一本観られるのですね。抗議されたら翌週からはスマホではなくタブレットにしましたけれど。
 態度もどうしようもないのですが、議論もどうしようもない。某議員は弁護士免許と医師免許を持っているのですが、「今日は僕は弁護士として発言したい。私は今まで憲法を使ったことはありません」と言うのです。また、「私は憲法審査会に入るまでは憲法は読んだことがありませんでした」と言った女性議員もいました。本当にひどい状態です。これが憲法審査会の現状です。

◆戦争に対する抵抗感を無くさせる

 最近、迷彩服が目につくようになりました。迷彩服を着たお笑いタレントがテレビに普通に出てきています。元自衛官の芸人さんを、抵抗感をなくすためにテレビに出したり、Jアラートを鳴らしたりしていますね。
 Jアラートって空襲警報でしょう。シェルターは防空壕ですよね。防空壕とか、空襲警報というと流石にわかってしまうけれど、Jアラートといえば抵抗感は無くなりますよね。
 若い子たちも現代版「節約術」を強いられています。テレビでは、月10万円で暮らす方法とか、社畜(会社勤め=会社に飼われている人)30代の女のルーティンとか、物価が上がって賃金は上がらない中で、貧しさを工夫で乗り切る「おしゃれな節約術」とかがいっぱい出てきます。権利のかすめ取りが行なわれているのです。
 自衛隊の宣伝もたくさん出ていますね。最近のポスターには、おっぱいの大きな女の子が描かれています。
 今、戦時訓練も行われているのです。日本の各地で、Jアラートが鳴り響いている中、町内会でバケツリレーなどが行われているのです。布掛け運動も行われました。生きていたら玄関やベランダに白い布をかけて生きている事を知らせてくださいということなのです。 回覧板には「わずかな時間でもできることはあります」と書いてあるのです。今のJアラートは、ミサイルが落下してから鳴るので全く無意味です。それでも「避難行動をとった方が、取らなかった時より被害が低減できる」と書いてあるのです。そんなことを大真面目に考えているのです。
 子どもたちに対しても「ミサイルが飛んできたらどうするか、お家の人に聞きましょう」「Jアラートがなったら頑丈な建物に隠れましょう。それがなかったら、地面に伏せて頭を守りましょう」そんなことがホームページに公開されています。「B29に対するタケヤリ」と同じです。B29をタケヤリで落とせるわけはないことはわかっていながらやってきた。それとなんら変わらないですよね。
でも最大の効果は馴れることなのです。慣れることで私たちの心の中で戦争の準備が出来上がるのです。心の戦争準備が整うのです。科学的な根拠などより、それをやることで国民の心を戦争へと持っていくことが大きいのではないかと思います。だから町内会に自民党や公明党、それから大阪維新の会などが肩入れするのはそういうことだと思います。
 この間友人たちと「森友学園」に行ってみたのです。するとその地域の自治会長で、森友学園の理事をしているというお爺さんがやってきて、「籠池はとんでもない奴で、かわいそうに安倍昭恵さんは騙されたのだ」と言うのです。その時「ああこうやって住民は操られるんだな」と思いました。

自民・公明・国民・維新にできなくて私たちにできるもの


◆ジェンダー平等

 ジェンダー平等が実現される世界では戦争のような愚かなものはないと思います。戦争というのは暴力ですから。暴力の積み重ねが戦争なのですから。
 私たちは暴力に反対します。暴力に反対することと女性差別に反対することは一体であると考えます。戦時中は、男たちが戦地に行って、女たちが家を守りました。戦地から帰ってきた男たちは、軍隊で踏んづけられてきたので、そういう体質のまま、教師として学校に入ってきますから、体罰が横行します。親たちもそうやって育ってきたので、先生たちに「ぶん殴ってください」みたいなことを何のためらいもなく言うわけです。子どもの権利もへったくれもないわけです。こういうふうに戦争の反省をしなかったために、暴力的な社会が続き、ジェンダー平等も達成できず、日本のジェンダーギャップ指数116位ということにつながるのです。115位は西アフリカの最貧国で乳幼児の死亡率が最も高い国です。その国より低いのです。
 ジェンダー平等は絶対に自民党には無理だと思います。自民党の候補者の応援に来ていた丸川珠代さんは「どうか皆さん〇〇候補を男にしてください」って言うのです。それまでは何だったの?って言いたいです 一人前になることを「男になる」って言うなんて信じられないけれど、それが日本の常識だったのです。

◆命と暮らしを守る


 大阪府の人口は880万人です。東京都は1200万人、人口が違うのにどうして大阪の方がコロナの感染者や死亡者が多いのかというと、国立病院を減らして、保健所を減らして、大変な時に公助ではなく自助にしたからです。ある女性は、元々結婚していたのですが、夫のDVが原因でずっとひとりで無理をして働いていました。6月にコロナになったけれども、人様に迷惑をかけてはいけないと我慢しているうちに重症になって死んでしまいました。こういう時に「助けて」という声がなかなか出せないのです。女性の相談会がありますが、ほとんどが DV被害者なのです。相談会で子どもやお母さんに「朝ごはん食べた?お腹空いている?」と聞くのですが、何も言わないのです。「お腹が空いています」と言ったらいいのにと思うのですが、言わないのです。子ども達は貪るように出したおにぎりを食べます。
 ある時、相談会に双子の幼児を連れて来た人がいるのですが、子どもたちは薄着をしていて、靴下にも穴が空いているのです。子どもに「食べたいものある?」と聞いたら、大抵の子はジュースと言うのですが、その子は「コーンポタージュスープが欲しい」と言うので、用意してあげたら、飲まないで手を温めているのです。聞いたら9月からガスを止められていて、1Kの部屋に3人で住んでいるということでした。子どもたちは暖かいものを食べることができないのでした。暖かいものは、まず自分たちの手足を温めることにしていたのです。それを聞いて本当に辛いと思いました。
 そのお母さんは苦しいから、生活保護の申請に行ったのですが、役所の人に「生活保護を受けると子どもが学校でいじめられるかもしれないですよ」と言われて、泣く泣く帰ってきたというのです。水際対策なんです。
そういう大事なところにお金を使わないで、人を殺す軍事に湯水のようにお金を使う。許されないですよ。
 また別の相談会で、子どもに「お昼食べる?好きなものとっていいよ」と言ったらおにぎりを5つも6つも取るので、「そんなに食べたらお腹が痛くなるよ」と言ったら、「夜の分だよ」というのです。就学前の子が、夜の分のご飯の心配をしているのです。おにぎりを多く持って帰ったらお母さんが喜ぶと思っているのです。本当に胸が潰れそうです。
 憲法審査会で「憲法を使ったことがない」「憲法は知りませんでした」という人たちが憲法を変えようとしているのです。憲法25条を必要なところに使わない。「金がないのに子どもを産んだ方が悪いんじゃないか」「男を見る目がなかったのよ」「そんなに困るなら離婚しなければよかったんだ」そんなことを言う人たちがいます。ジェンダー平等、そして命と暮らしが守られるには、この憲法を守ることが大事なんだと思います。

若者を仲間に! 

◆キーワードは「寄り添うこと」

 今の若い人たちは本当に心細いのです。私は自分の同世代の人を見ていてつくづくそう思います。本当の仲間というものを知らないのです。大学のサークルなどの仲間はいても、同じ思想を持って、こういう社会にしようよという未来を共有できる仲間を持つ経験がないから、不安なのです。
 今若い人たちは老後のためにやりたい事も買いたいものも我慢して、老後のために貯蓄して、老後のために生きているのです。
 今、どこも労働組合が弱体化していますね。そういった中で生きて来た私達世代は怒ることが怖いのです。他人と違うことをすることが怖いのです。声をあげているところを友達に見られたらどうするんだという感じです。ハツカネズミの実験で動くと微量な電流を流すようにしたところ、ハツカネズミは動くと痛いことを学んで動かなくなるのです。
 そういう若い人にどうやって訴えかけるかですが、キーワードは「寄り添うこと」だと思うのです。おじさんたちは「私らの時代はこうだった」とか上から目線で比較するけれど、若い子たちは反発してしまうのです。団塊の世代の学生運動は「暴力革命」じゃないですか。「あさま山荘事件」とか、そういった暴力的な運動によってどれだけ私たちがレッテルを貼られてきたか。きちんと反省してから発言してくれよと言いたいです。
 今の若い人のモヤモヤに耳を傾けて共感し、共に未来を作る仲間になるべきだと思います。一緒にたたかうということはその人が背負っているものを半分自分も背負うことだと思うのです。
 みんな不安に思っているんです。みんなこの世界はおかしいと思っているんです。日本社会があまりにも暗いから、みんな前を見ないで自分の足元だけを見て歩いているんです。私たちは提灯型の社会から、全体が見える街灯型の社会に変えていきたいと思います。

◆優しい拳のあげ方

今まで、フラワーデモのようなものはなかったですよね。自分の性被害について、みんなの前で声をあげています。フラワーデモには、「録音は禁止、今ここで話されたことは、いまここでだけ共有する。決して外へは口外しない」というルールがあり、今まで口に蓋をしてきたことを話すことができているのです。「男と二人で飲みに行ったから悪いんだ」「なんでホテルまでついて行ったんだ」とか言われるので、言えなくなって黙らされてきたことも、フラワーデモでは「わかるよ。あなたの言葉を信じるよ」と言ってくれる。これほど強い団結はないです。初めて参加したとき、こういう団結の仕方があるんだなと思いました。暖かくて優しい拳のあげ方です.


◆落選運動

私の住む八王子市には萩生田光一もいますが、市民運動が盛んな地域でもあります。毎月1回100人以上が集まる集会を開催しているのです。先日行われた統一自治体議員選挙では、選挙運動と同時に、市民たちは自民党の落選運動を行ないました。萩生田光一とカルト集団・旧統一教会との癒着について展開したチラシを 万枚ほどつくって手配りで各戸配布しました。するとそれに対して自民党も反撃ビラを配布、私たちは早速自民党が配布した地域に、統一教会と自民党の癒着ビラを増刷りしてまき返しました。その結果、自民党は前回よりも8000票も落し、議席も失いました。そして市民連合に結集する野党議員は、一人残らず当選することができました。

 私たちはこういう未来ビジョンを持っていると言っていく必要があると思うのです。何かやる時は目一杯おしゃれをして派手な格好でやりましょう。そうしないと、ついていかないと思うのです。明日は雨だったらいいなみたいな感じだったら誰もついてきませんよ。行くのが楽しいみたいな、そのくらい楽しんでやらなければいけないと思うのです。人は明るいところにやってきますから、私たちがハッピーにしていることが若者たちに希望を与えるのだと思います。
 もしかすると未来は明るいかもしれないと思ってもらえるかもしれないじゃないですか。悲壮感で運動をしてはいけないと思うのです。
 いろいろ試しながら、楽しく運動を続けましょう。


     第211国会(2023.1.23~6.21)国会で成立した主な法律

・医療費「75歳以上負担増」法案 成立  法律名(全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正す る法律)

 75歳以上の医療保険料はこれだけ増える

  年収 2023年度の保険料     制度変更による保険料           25年度の保険料
    80万円           1万3400円    → 制度変更なしで   1万5100円
   200万円           8万2100円 + 3900円       → 9万700円
   400万円          20万5600円 + 1万4000円   → 23万1300円  
  1100万円              66万円 + 13万円          → 80万円

 ・電気代大幅値上げ法案 成立   法律名(脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する  
  法律)

  北海道電力21%、東北電力24%、東電電力14%、北陸電力42%、中国電力29%、四国電力25% 沖縄電力38%
                                                 
(日本経済新聞より)

 ・軍需産業強化法案 成立  法律名(防衛省が調達する装備品等の開発及び生産のための基盤の強化に関する法律)

 ・軍拡財源法案を自公強行
 ・GX脱炭素電源法案 閣議 決定成立 政府、原発60年超の運転認める

 ・特定先端大型研究施設の共用の促進に関する法律の一部を改正する法律案 成立
 ・LGBT理解増進法案 可決成立
 ・入管法改正法案可決成立  
 法律名(出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の
  出入国管理に関する特例法の一部を改正する法律)

 その他の動向
 ・N A TO東京事務所調整
 ・核攻撃機沖縄に配備 4月から
 ・ジェンダーギャップ指数が125位に後退(改善しない政治・経済)
 

※成立した案はいずれも、自民党、公明党、維新党(全世代型…を除く)、国民民主党の賛成に

 

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