女性「9条の会」ニュース37 号 2016 年4 月号

 

1面  

オバマ米大統領の広島訪問  
                                          
                                        関 千枝子(世話人)

オバマ米国大統領の広島訪問(五月二七日)で日本中のメディアは沸き返りました。米国の現役の首相の広島訪問は初めてであり、それだけで〝大ニュース〟なのですが、あのスピーチが「核なき世界への前向きの第一歩」と絶賛するものが多かったのはどんなものでしょうか。オバマ氏は、平和記念資料館で、自分で折った折り鶴四羽を手渡すという細やかな気遣いを見せ、スピーチも、情感にみち、被爆者たちも大感激した人が多かったようです。
 しかし、このスピーチを見ると、まず最初は「七一年前…死が空から降り」と始まり、誰が爆弾を落としたかいっさい言っていません。核を最終的に廃絶することの大切さを述べ、核を持つ国に「核兵器なき世界を追求する勇気を持たなければなりません」と訴えながら、その具体的な道筋はなく、「私の生きている間にこの目標は実現できないかもしれません」と。
 あくまで「核なき世界」は、遠い理想、夢なのです。
 ヒバクシャ、いえ、世界の平和を愛する人々の願いは「核廃絶」なのです。「遠い未来の理想」ではないのです。
 おそらくオバマ氏の「核なき世界が理想」の思いに嘘はないでしょう。しかし、彼は、核を持つ国々の「核抑止論」を打ち破ることはできなかった。だから彼は、沖縄の「女性殺人事件」でも、「地位協定の見直し」を一切無視したのです。
 今、国連では、核を持たない国々の間で、「核兵器禁止条約」の交渉開始を求める動きが強くなっています。しかし、核保有国が反対し、ことが進みません。そして日本は、なんと二〇年も、この交渉開始の決議に棄権しているのです。「日本はアメリカの核の傘の下で守られているから」というのです。「唯一の戦争による被爆国の日本がなぜ」という非難に、昨年、日本が言い出したのが「世界のリーダーたちに、広島・長崎に来てください」という「お誘い」でした。四月、広島でのG7外相会議の時、核保有国の外相に原爆慰霊碑に献花させ、今度は、「伊勢志摩サミット」に参加したオバマ大統領に広島に来てもらうことに成功したのです。
 もちろん、オバマ大統領の広島訪問は悪いことではありません。しかし、案内する〝核兵器禁止条約に背を向け続けてきた国〟の安倍首相、岸田外相らの手柄顔、あれは何でしょう。私には、まるで選挙に向けてのアピールのように見えるのです。
  

                                         


2面〜6面   女性「九条の会」学習会         2016年1月23日 於 婦選会館

  声なき人たちの声を聞く      講師 菅原 文子

 

                                             

  5月21日に、YWCA会館で、故菅原文太さんとともに、山梨県で有機農業での野菜作りに励む一方、沖縄・辺野古への米軍基地移設阻止を目指す『辺野古基金』の共同代表を務めておられる菅原文子さんのお話を伺いました。会場は立ち見が出るほどの盛況で、質疑応答も活発に行われました。

■私たちが見ている世界は半分の世界

 私たちが見ているのは、日本も含めて、アメリカやヨーロッパなどの自由主義社会だけで、それは世界の半分に過ぎないと思っています。
 私の「声なき人たちの声を聞く」は、一時代前までの「サイレントマジョリティ」(物言わぬ大衆)という意味ではありません。私たちの暮らすこの国にとっての「もの言わぬ」、というか「言えない人々」は半分の世界の人たちだと思うのです。私たちが情報を仕入れるのは新聞やテレビ、人の翻訳、あるいは編集された情報に頼ることになるので、その半分の世界の人々が何に笑い、何に泣き、何を望んでいるはわかりません。
 北朝鮮については向こうも情報を開示していないから知るすべもないのですが、そういう意味では見えない国です。それでいてトップの人たちが言った言葉だけで、危険な国と決めつけ、とんでもない人権無視の国だと断定してしまっている。私の「声なき声を聞く」は、見えない国の人々のことを想像して、それを知る努力をして初めて判断が出来るのではないかということなのです。
 挑発的行為をくり返すということで、北朝鮮がけしからんとか、核実験もけしからんとか言いますが、この間のキムジョンウンさんの限られたメッセージを見ると、「自分の方からは戦争はしない、軍事と経済の両方を等分に行なっていく」と言っています。これはある意味で安倍政権も同じです。「軍事と経済をアベノミクスでやっていく、軍事面では日米同盟が大事だから集団的自衛権を行使して、アメリカの戦争についていく」ということですから、日本が北朝鮮をとやかく言う根拠はないと思うのです。

 

■戦死者の声を聞く

 もう一つの「声なき声」は戦争で死んでいった人たち、もう「もの言わぬ人たち」。しかし、この間、大岡昇平さんのフィリピンの戦争体験を描いた『野火』という小説をあらためて読んだのですが、戦争の体験記というのは、もう一度、あの戦争はどういう戦争だったのかを考えさせる力を持っているなと思いました。広島、、長崎、沖縄だけでなく、日本中に空襲があって、たくさんの焼死者が出ていますから、確かに日本は被害国でもあります。しかし同時に加害国でもあったのです。朝鮮半島、中国、フィリピン、各地でいろいろなことをしてきました。それらは隠蔽されたり、否定されたりしていて、私たちは多くを知らされていません。情報に制限があるからです。北朝鮮の事は言えないくらい、日本の情報は限られているのです。

 

■左か右かのレッテル張りは空しい

 私は「左だ」しかも「最も左よりだ」というようなことを言われますが、右だとか左だとかで双方が攻撃し合うという空しいレッテル張りはもう止めた方がいいのではないかと思うのです。左翼・右翼というのはフランス革命の後にできた議会で、左側の席に座っていた人たちがアンシャン・レジーム(旧体制)に反対する人たちで左翼、片方は守旧派ということで右翼と呼ばれたもので、二〇〇年も前につくられた分類です。
 私は、右翼だとか左翼だとか言うより、はるか前からある、知恵、良心、ヒューマニズム、そういうものに立ってそれが本当に人道に叶っているものなのか、恥じることがないかどうかで自分の行動を考える方がいいと思います。
 私は思想の勉強をしたことはないし、素朴な正義感とか、肌で感じる思いやりとか、まっすぐ生きているかどうかを判断の基準にして、共産党でも右翼の集まりにでも、呼ばれれば行って発言してきましたが、その方が、人の心に響くのではないかと思っています。

  

■おろそかにされた「人づくり」

 安倍さんは「右」らしいと言われているけれど、私は安倍さんを「右」だとは思いません。それほど覚悟がある人とは思いません。ただ、米国の軍産複合体の手下になっているだけだと思うのです。なぜ彼がそんなに狭いところに落ち込んでいるのかというと、自分を客観視できないからでしょうね。
 舛添さんも同じですね。自分を客観視できないというのは、その人の弱点なのかなと思います。政治であ
ろうが経済であろうが結局は人間性に行き着くわけです。更に言えば、私たち、彼を選んでいる人の責任です。ツケは自分で払わなければならないので、都民の皆さんがリコールなり住民投票なりの方法で結論を出さなくてはいけないでしょう。
 日本には人材が本当にいないですね。「安倍さんの次は?」って言うとハテナという感じですし…。ということは、この国は、ものや金を溢れるようにつくり出したけれども、人をつくることを大事にしてこなかったということです。
 人をつくるということは、エリートをつくるための学歴社会ではなく、人間を大事にする人間教育のできる社会にすることです。


■「人間を大事にする国」が政治の原点

 テレビで見た疲れ切って座り込んだシリアの男性が、「人間を大事にする国に行きたい」と言っていました。その言葉は、政治が何をしなければならないかを端的に言い表していると思います。
 人間を大事にするということは、シリア難民のようにとことん追い詰められた人々の叫びを大事にすることであり、戦争をしないことであり、自然や環境を大事にすることであり、食の安全を大事にすることです。それが政治の原点だと思うのです。
 私は夫と共に山梨県で有機農業の農園「おひさまファーム竜土自然農園」をやっていますが、二〜三ヵ月に一度、学生たちがボランティアでお手伝いにきてくれます。学生たちの話を聞くとみな一様に「この国には希望がない」と言います。

■国家財政の破綻も

 私は昨日、出所者居酒屋という歌舞伎町にある堀田力さんがやっている居酒屋に行きました。出所者のための居酒屋を開いて一四周年だというのでその居酒屋に行ってきたのです。そこで経理士さんと真向かいの席に座って話をしたのだけれど、私が「この国では七〇年前に預金封鎖で、あっという間にお金が紙くず同然になってしまったけれど、そのようなことが起きるのではないか」と聞くと、彼は「そうですよ。それはあり得ますよ」と、こともなげに言うのです。この国の国家財政はそれほど危ういのだそうです。

■国家予算の二〇倍の借金

 日本の国家予算は九六兆円ですが、五四兆円ぐらいは税金で私たちが働いて納めている税金、でも残りは国債です。国債を発行して補っているだけでまさにバーチャルです。これが積もり積もって今一千兆ぐらいあるわけでしょう。フランス革命が起きたときの王室には、五億リーブルの税収に対して四五億リーブルつまり九倍の借金があったということです。これが一つの理由になって、倒れることになったのですが、その原因は軍事費と貴族たちの贅沢によって借金が膨らんでいったと言われています。今の日本はその時の比ではない。国家予算の九倍どころか二〇倍近い借金を抱えています。
 革命が起きなくてはおかしい。革命が起きなくても、よく国家が立っているなと思うのです。

 

■組織は腐敗する

 組織というのは時間が経つと必ず緩みが出て、政治は腐敗します。何十年も続いてきた組織は、必ずどこかで建て直さなさなければならないと思うのです。日本が経済成長をしていって、あるところで止まり、あるところで落ちていった。その間、安倍首相をはじめ、政界には二世、三世議員が政治の中枢を占めてきました。そして腐敗の時代を迎えています。ここでもう一度原点に戻って、すべてのしくみを変えなければいけないと思います。
 別に革命などをしなくてもいいのです。一人ひとりがこの国にどうなって欲しいのかということを、考えて行動をすればいいのです。
 税金を納めているわけですから、私たち全員が納税拒否をしたら、全員を収容する刑務所はないわけですから…。良心的納税拒否者というのは米国でも時々出ていますけれども。それほど極端なことをしなくても、そのくらいの真剣さで手直しをしていかなければいけないと思うのです。

 

■辛抱強く実らせる努力が大切

 今日本は、安倍総理が今度の選挙で勝って、日米同盟で、アメリカの代わりに自分たちが動くときには動きますよ」という世界に持って行ってしまうのか、それともかろうじて踏みとどまって野党連合が勝ってくれるかの大きな分かれ道にきています。皆さんも本当にそう思っていらっしゃると思うのです。
 しかし、この間、民主党が勝って政権をつくったけれど、あれが悪い、これが悪い、情けないとみんなでケ
チをつけて、あっという間に倒れてしまいました。
 満鉄調査部に宮崎正義という人がいて、この人はロシアに留学していて、ロシア革命を見た人なのですが、「日本人は現実主義者で享楽的であり、暗黒に耐えられない。ロシア人は理想主義者であり、暗黒に耐えうる」と書いています。私は彼が言っているように、その政治を成就させる、実らせることにもっと辛抱強くなければいけないのだと思います。
 マスメディアは悪口言いますよ。視聴率が上がりますから。それとネオコンもしぶといですから。

 

■技術指導でアジアにお返しを!

 日本の刃物は外国で大人気で、ドイツのヘンケルなどよりいいと言われています。コックさんたちは日本の包丁を買いたいのだそうです。農業をやっていると思うのですが、大学を出てからでは、肌身で感じる、身体で覚えるということがないから、中学出でいいのです。学歴よりマイスターを尊敬することが大事なのです。みんな子どもを官僚たちのようにしたいと思うかも知れないけれど、それよりも日本人の得意とするものはたくさんあると思うのです。日本料理は大人気ですし、手工業の世界では、山梨は宝石の研磨の技術が大変優れています。それと共に、宝石の広告用の写真の技術も飛び抜けて上手なので、外国でも引っ張りだこなのだそうです。有名宝石店がその人の技術で宝石の写真を写すと本当にきれいに写るのだそうです。日本人は一日に一個ぐらいはいい発明をやっている。そのくらい自信を持っていいと思うのです。
 今中国はPM2・5で苦しんでいますよね。日本も四日市公害やさまざまな公害に苦しんだ時期がありました。それでも公害を克服したわけですから、そういうものを無償で技術協力すればいいと思うのです。
 日本は、米国にとって軍需物資を買ってくれるいいお客さんだし、五兆円を越す防衛費の他にもいろありますよね。米国のためにそれだけのお金を使うのなら、北朝鮮に一兆円ぐらいは農業支援とか農業技術指導とかに使うべきだと思います。そうすれば拉致の問題も解決するでしょうし、ミサイルで脅かすようなことはなくなると思います。
 北朝鮮に対しては、いずれピョンヤンでもオリンピックができるくらいなことをしてあげなければならない、そのくらいの義理は日本にあると思います。戦争で悪いことをしました。それから日本がこれだけ経済復興をしたのは朝鮮戦争とベトナム戦争の特需のおかげです。アジアの人たちが血を流したおかげで私たちは豊かな生活を享受しています。お返しする番です。  (文責 小沼)

5面

■菅原文子さん講演会の感想より

・私達が一人ひとり毎日の生活で意識し続けることが大切と思いました。一九八〇年から五年間、カナダに住み、一番初めに感じたのは「人が大切にされている」ということでした。今日のお話でそのことが出てとても嬉しく思いました。日本人はまだ「お上」に頼る部分が多く、生活さえできれば「大切にされている」かどうかなど考えないのが困ったことと思います。
・人を大切にする社会を目指すことは、今一番私たちが目標にしなければならないと思いました。情報が片寄ったり制限される今の社会の中で、声なき声のひとたちの声を聞くこととの言葉や人間としての良心に従って行動することの大切さにはとても同感します。
戦争でたくさんのアジアの人達の血を流した償いとして技術や食料援助をした方がいいとの言葉にはほんとうにそうだなと思います。
・道徳の教科化に組合の会議で、ケンケンガクガクしていますが、今日の菅原さんのお話は、まさに”道徳で、人間がより豊かに生きていく、そのためには、何が大事か本当に考えさせられました。(地方では今はまだ、暮らせないですが)自分の住んでいる地域で誰もが豊かに生き、子どもが安心して育つことが出来るよう自分が出来るところでできることをやっていければと改めて思いました。
・感性を大事にする菅原さんの意見に賛成です。今の子どもたちが、感性を育てられていないのではないか心配です。菅原さんのように、幅広いもののみかたが出来る方が私たちの先輩におられること、多くを学べました。

 

女性遺体遺棄事件を決して忘れない       弁護士 上原智子

2016年5月19日、最悪のニュースに震えた。4月28日午後8時頃からのウオーキング中に行方がわからなくなっていた20歳女性が恩納村の雑木林で遺体で発見され、元米軍海兵隊員で事件当時嘉手納基地内の民間企業に勤務していた男が逮捕されたというのだ。
 被疑者の男は、「2~3時間車で走り、乱暴する相手を探した」
「被害女性の頭を後ろから棒で殴って車に連れ込んだ」
「被害女性に乱暴し、首を絞めて刃物で刺した」
などと述べたと報じられている(なお、逮捕翌日からは黙秘している)。
 5月19日に男が逮捕されるまでの間、県内メディアを通して、何度も被害女性の若々しく輝くような笑顔の写真を目にした。
 しかし、変わり果てた姿で見つかった被害女性。突然、理不尽極まりない暴力にさらされた被害女性の痛みや恐怖や絶
望は、想像を絶する。おそらく藁にもすがる思いで彼女の笑顔を待ち続けた家族や恋人の憤りや悲しみは、いかばかりか。
 日本国土の0.6%しかない沖縄には、在日米軍基地の74%が集中する。それがゆえに、米軍人・米軍属による事件・事故が後を絶たない。
 とりわけ今回の事件は、県民に大変なショックを与えた。米軍基地の集中する沖縄では、女性1人では安心してウォーキングもできないのか。被害女性は私だったかもしれないし、家族だったかもしれないのだから。
しかし、私にとって一番怖いことは、私自身が繰り返される事件・事故に慣らされ、一過性の怒りで終わってしまうことだ。日常の忙しさにかまけ、悲惨な事件のひとつとして過去に追いやってしまうことだ。
 6月19日、事件に抗議する沖縄県民大会が開催される予定である。私も家族と一緒に大会に足を運び、怒りを共有し、米軍基地の撤去を求めるとともに、同時代の沖縄に生きる1人として、笑顔の彼女が確かに存在したんだということを胸に強く刻みたい。                                                                                                  (沖縄女性9条の会)

 

                                                                        

 

戰車(20億円だそうだ)

94式水際地雷装置

AH-1攻撃ヘリコプター(コプラ)

 

 戦争法廃止に向けた運動を選挙につなげていく若い世代のイニシャティブが話題になっています。しかし、子どもたちをターゲットにしている自衛隊の本当の姿に触れる機会は殆どありません。こどもの日の自衛隊広報活動はいかばかりかと参加七名でウオッチに向かいました。簡単なレクチャーの後、自衛隊朝霞駐屯地へ。日本で唯一の陸上自衛隊広報センター(通称りっくんランド)は、二〇〇二年四月にオープンし、年間一〇万人を超す来場者があるそうです。 通常の日と違って幼児や小学生などの子連れ世代が館内溢れんばかり。受付を通ると、まず空挺部隊のパラシュート、AH-1攻撃ヘリコプター(コブラ)、器の説明がありましたが、今回はありませんでした。安保関連法(戦争法)廃止の世論の広がりと関連しているのでしょうか…。
 広報センターは、職場体験授業、職業調べ、修学旅行、教師の研修など教育に利用されています。スポーツクラブやボーイスカウトの団体も来場していることがわかりました。命令に従う、愛国心など精神教育については、例えば入隊したばかりの隊員教育として、3Dシアター(レンジャー部隊編)のシナリオに滑稽な言葉で表わされています「延々と抜かない刀のために訓練が続く」「疲労を付加していくことで困難を克服していく」「リーダーシップ教育を身体で感じていく」など。
 二〇〇二年一二月七日付けの「自衛隊新聞あづま」に掲載された創立記念日の総監式辞に「自衛隊の任務も平時から有事、国内から国外へとますます多様化するとともに自衛隊の行動に関する法令等も逐次整備され…自衛隊は戦う集団であり…精強な武力集団を育成することが肝要であり」(陸将 菅博敏)。上記のように、レスキュー活動で活躍する自衛隊に魅了される若者達には一九七三年札幌地裁で「自
衛隊は存在そのものが違憲」、二〇〇八年名古屋高裁で「航空自衛隊
イラク派遣は違憲」の判決が出ていることを知らせたい。平和憲法改憲を狙う政府は退陣してもらいたいとも伝えたいと思います。
 私たちは広報センターを出て陸上自衛隊朝霞駐屯地の広大な演習場(観閲式会場になる)を眺めながら「軍事費五兆円の予算を社会保障に」「災害時にオスプレイで軍事演習?」などとおしゃべりしながら帰路につきました。

ザッザッ ザッザッ 
真新しい軍靴が
歴史を蹴散らしながら
私たちのまちより アメリカへ 私たちの国よりアメリカへ 
今 自衛隊ハザードだ                                                                                                    宮前節子

 

感想から       

■子どもの心の教育を

 若い親子と若者をねらった懐柔戦略に戦慄を覚えた後、資料展示室でもまた唖然とした。熊本の地震災害救援活動を立派なパネルに仕上げての紹介。発生後間もないのにこの素早さ!自衛隊の宣伝にかける執念の表れではないか。
 私たちがうかうかしている間に私たちの知らない所で、あの手この手で迫ってくる魔の手。それを振り払える力―健全な批判力と平和を守ろうとする精神―を子ども達や若者達にしっかり育てておかなくてはならない。これは今すぐにでも各自が取り組むべき大切な課題ではなかろうか。  大野

 

■幼児期から育まれる自衛隊賛美

 想像を超える規模の展示に驚いた。こどもの日でもあり、若い家族づれでにぎわっていた。   
膝に乗せた子どもに展示の本を見せながら「かっこいいなあ」と語る父親、射撃シミュレーター装置に行列する親子、戦闘機に試乗する若者、女の子たちは戦車などの塗り絵に一生懸命になっている。こうして未来の大人たちの心に、自衛隊をなくてはならないかっこいい存在として、戦うことが当たり前の事として植え付けられるのかと思うと心底恐ろしくなった。
 子どもたちには、平和な社会で学び暮らせる美しいものをたくさん見せたいと思う。  堀口

■まるで遊園地のように

 昨年夏に朝霞市内で行われた「よさこいソーラン祭り」の会場で自衛隊の軍用トラックが参加チームの先頭を走っているのを見て驚きました。中学生チームも多く参加するお祭りです。朝霞駐屯地がある朝霞市民にとっては違和感はないのだろうかと思いました。
 今回、朝霞駐屯地の開放日のあることを知り、中を見たいと思い参加しました。見学して 自衛隊に広報センターがあり、こどもの日に開放していること。 小さい子ど
もを連れた家族連れがまるで遊園地に遊びに来ているように楽しく過ごしていることに驚きました。
              井伊

 

5・3憲法集会に参加しました       

 5月3日の憲法集会に参加しました。今年の中央集会は東京臨海広域防災公園で行われました。女性「九条の会」から10人が参加しました。地域や職場のお仲間などと参加した方も多いので会の賛同者はもっとたくさん公園内におられたと思います。
 いい天気で、風があり爽やかで、気持ち良い日でした。会場に入るともう一杯の人。ステージの前はもう満員でステージの横のあたりに陣取りました。ステージでのお話し、リレートークなどあまり聞き取れなかったのですが、大勢の参加者(5万人という発表)の熱気に高揚され、あっという間に2時間たったという感じでした。会場の入り口の外のところでチラシをまいたり、周りの方にグッズを売ったり大いにアピールしました。
 特筆すべきは、テレビカメラを持った取材者が撮影させてくださいと来たこと、何と女性「九条の会」の旗がとてもきれいだからというので私たちは気をよくしてしまいました。どこのテレビかと聞きますと中国の中央電視台だそうです。中国のテレビも取材に来ているのかとびっくりし、張り切って撮影してもらいました。
 その日のテレビ、NHKは7時のニュースでちょっぴり報じたのですが、この5万人の集会と1000人の改憲の集会(桜井よし子など)を同等に報道していたのは腹立たしかったのですが、9時のニュースではその報道もなし。期待していた民放も全く報道せず、意外でした。翌日の新聞も朝日、毎日など報道はしているのですが写真もなく、迫力なし。朝日などは昨年は空撮で、大勢の人を写し迫力があったのですが、昨年より多い5万人の集会を写真もなしでは。朝日は一面に人が大勢いる写真があり、これ!と思ったのですが、これがなんと築地祭りの写真(築地市場がいよいよ移転するのでサヨナラのお祭り)。なんとも。私たちが中国に住んでいたらきっと中央電視台撮影の映像が見られたでしょうが。この頃、腰が引けているようなメディアの姿勢を感じ、がっかりしました。    (関)

 

市職員を航空自衛隊の研修に!      

 東京・府中市の市民です。府中市は今年入庁3年の職員を、航空自衛隊に研修させることを決定しました。自衛隊研修など初めて。府中市は今年で平和都市宣言30周年を迎えるのですが、「ブラックジョーク」ではないかと皆、呆れています。それにしてもなぜ、航空自衛隊なのか。地方都市の職員研修に航空自衛隊、あまり関係考えられないのだけれど。市は協調性を養わせるためだと言っているそうですが。市議会でも問題になったけれど、市は実行する構えです。
 安保法制の強行採決以来、何だか自衛隊が大手を振り元気です。地方自治体の自衛隊べったりも目立ちます。皆さんの地域ではいかがですか。気がつかないうちにこんなことがどんどんやられているのではないでしょうか。皆さん自分の地域の自治体にご用心!                                                                 (府中市民A子)

 

お詫び      

前回のニュースで、5月14日に「女の平和レッドアクション」銀座デモがあるいう、間違った情報を掲載したことをお詫び申し上げます。何人かの方からは問い合わせの電話をいただきましたので、訂正をすることができましたが、当日参加される方もいらっしゃるのではないかと、公園で署名活動をしながらお待ちしておりましたら、やはりお一人の方がお見えになり、申し訳ないことをしました。どうぞお許し下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

    


■「女性活躍推進政策」は女性搾取の政策

 女性活躍推進政策は、女性をいい気分にさせるため、「安倍政権って女性の味方」と思わせるための政策では決してありません。「女性活躍推進法案」というものの中味を読めば良くわかります。そこには、なぜ今、日本は女性を活用しなければいけないかということが書かれているのですが、それこそ、強い日本、強い経済を作り出すための成長戦略をより確かにするためで、「日本の基盤をより強固なものにするために女性の力を推進する」と法案に明記されているのです。この法案には、女性のために女性の活躍を推進するのだとは一言も書かれてはいません。女性の人権をよりしっかり確立するために、女性差別をなくすために、女性の活躍を推進するということは一言も書いてないのです。
 ようするに「女性活躍推進法案」は、今までは強い日本を取り戻すために十分に利用していなかったから、「利用資源としての女性をもっと活用する」ための法案なのです。この政策は別名「女性が輝く政策」と言っています。この「輝く」という言葉、英語では「SHINE(シャイン)」ですが、これをローマ字風に読むと「シネ」となりまして、安倍政権の女性政策は、強い日本を取り戻すために女性を死ぬまでこき使うという政策方針であるということが、はしなくも露呈しているということになります。
 同じように「地方創成」も、これは地方の地域共同体の崩壊を食い止めるためということではなく、「強いお国のために役に立つ地域経済に向かってガンバレ」と言っているだけの話です。すべてが強い日本を取り戻すためという方向に焦点を当てているのです。「大日本帝国」を取り戻すために、アホノミクスで「富国」を取り戻し、憲法改正で「強兵」を実現するというこの両輪に乗って「大日本帝国」を実現するという方向で、彼らは物事を考えているのです。ここを我々は見誤ってはいけないと思います。


■富国強兵まっしぐらの安倍政権

 安倍政権の動きについては、「アメリカべったりではないか」とか、「アメリカの言うことは全部聞いている」、「アメリカを喜ばせるために安保法制を進めているのだ」という批判が多いことはご承知だと思います。しかし安倍政権の本心はもっと怖いものなのです。一見、アメリカに言われたから頑張っているように見えていますが、実は彼らは自分たちの「大日本帝国」を立ち上げるために、アメリカを利用しているのだと思います。安倍首相は、第一次安倍政権の時代から「戦後レジウムからの脱却」という言い方をしています。すなわち、「戦前に戻る」ということです。アメリカとの関係は戦後レジウムそのものです。ということですから、戦後レジウムの脱却を掲げる彼は、「アメリカとは仲良くしていれば良い」程度の考えを持つという風に騙されてはいけないと思います。本音のところでは「アメリカとも戦争ができるようになればいい」というところなのかも知れません。というわけで、「大日本帝国」を目指して富国強兵まっしぐらである。それが「取り戻したがり病」に侵されているチーム・アホノミクスの正体なのです。
 その彼らにとんでもないところに連れて行かれるようなことがあってはならない。二度と再び「お国のため」にという言葉に惑わされることがあってはならないと思います。


■正義と平和が抱き合うとき、戦争なき未来が実現する

 正義と平和が抱き合うという言葉はキリスト教の旧約聖書の言葉です。旧約聖書はイエスキリストが出現する前の時代のものですが、その中に詩編という神をたたえる詩が編纂されています。その中に「慈しみと誠が巡り会い、正義と平和が抱き合う」という言葉があります。神の国においては慈しみと誠が巡り会い、正義と平和が抱き合うということです。さらっと読むと「美しい言葉だな」でおしまいになる言葉ですが、冷静になって考えるとこれはなかなか難しいことだと思うのです。神の国ではなく、我々の日常では「慈しみと誠はすれ違う」「正義と平和はいがみ合う」ことが多いことに思い至ります。自分が正しい、自分こそが誠を持っていると思っている人にとって、自分と違う誠を持っている人に対して慈しみ合うことができるだろうか。沖縄の二紙は潰してしまえと言っている人が、そうでない人に対してどれだけ慈しみを持つことができるのだろうか。反対にヤツらに対して我々がどれだけ慈しみを持てるかということでもありますが、人間にとってそれは難しいことなのです。国会でもそうですね。自分の主張ばかりを押し通して「こういう考えはどうですか」という質問には回答さえしません


。■多様性と包摂性が出合うとき、「排除なき未来」が実現する

 包摂性という言葉は日常的に使われている言葉ではないので、「包容力」と置き換えてもいいと思います。図の右上のコーナーは包摂性も高く、多様性にも富んでいます。我々が排除なき未来をつくるために目指す場所です。左上のコーナーは、包摂性はありますが多様性はなく均一性の論理が強くなっています。この場所は実は従来型の日本の経済社会です。日本型経済の特徴として、終身雇用とか年功序列制であるとか、護送船団方式などという言い方もされてきました。それは包摂性が高いと表現していいと思います。最後まで面倒を見ます、最後まで抱き止めてあげましょうというわけです。護送船団方式では、誰も置いてきぼりを食わない、みんなで隊列を組んでいっしょに行きましょうということです。ただし、包摂性の腕の中に抱き止めてもらうためには一つ条件があるのです。あまり人と違うことを言ったりやったりしてはいけない、出る釘は打たせてもらう。その代わり陥没した釘は引っ張り上げて横並びになる、それについてきてもらうことが条件だということです。
 右下のコーナーは、多様性は確保されているけれども排他性が勝ってきます。多様性と排他性が出合う場所です。残念ながら今のヨーロッパがそういう場所になって来ています。ヨーロッパというのは多様性そのものです。さまざまな民族、さまざまな歴史、さまざまな文化を持った国々が集まっています。ヨーロッパから多様性を取り除いたら何も残らないと言われるくらい多様性とヨーロッパは表裏一体の関係です。
 その多様な人々がお互いに抱き止めあいながら生活をしているのなら申し分ないのですが、今のヨーロッパは残念ながらお互いにいがみ合う方向になって来てしまっていると思います。ユーロという一つの通貨を持つという現実、それがあるためにと言うべきかも知れません。
 左下のコーナーは、排他性の論理が前面に出てきるところです。そして均一化の論理もあります。排他性と均一性が出会ってしまう場所です。それが暗黒空間ということになるわけですが、北朝鮮とかイスラム国も入ると思います。ロシアもだんだんそうなってきています。では日本の中にそういう空間はないでしょうか。日本の中の暗黒空間と言える場所は、「ハシズム帝国」、わかりやすく言うと大阪市だと思います。あの人も次第に影が薄くなってきていますが、チーム・アホノミクスの方へ急接近しているので、警戒する必要があると思います。そのコーナーには行きたくないところですが、今の日本は「強い日本・強い経済を取り戻す」「誇りある日本を取り戻す」ということでガンガン行けば、その一番行きたくないところに連れて行かれることになるわけです。


■狼と子羊がともに宿るとき、「共に生きる未来」が実現する

 これもやはり旧約聖書の一節で、イザヤ書の中にあります。「狼と子羊は共に宿り、豹と子山羊が共に伏す。子牛と若獅子が共に育ち、小さき子どもが導き行く」というフレーズになっています。小さき子どもとはイエスキリストの前兆ということになります。この「狼と子羊は共に宿り」は今のグローバル時代を考える上で非常に大事だと考えています。狼は強き者、凶暴なる者のイメージ、子羊は弱き者のイメージです。天の国では、最強にして最大の者と最弱にして最小のものが共に宿る、そして先頭に立つのが幼き幼児であるということです。私はグローバル時代を共に生きるというのはそういうことだと思います。グローバル時代というのは誰も一人では生きていけない時代なのです。「取り戻したがり病」に侵されている人々は、「帝政ロシアを取り戻す」ことによって、「大日本帝国」を取り戻すことによって、自力で最強の者になって生きていきたいと考えているということです。実はこれはグローバル時代を生き抜いていく発想と、最も遠いところにある考え方ということができます。


■「傾ける耳」「涙する目」「差し伸べる手」を持つ

 「戦争なき未来」「排除なき未来」「共に生きる未来」を私たちはつくり出すということですが、女性たちは自ずとこういうものをつくり出す特性を溢れんばかりに持っていると確信しています。それを確実に実現するための三つの道具を用意したいと思います。それは「耳」と「目」と「手」です。
 いかなる耳と、いかなる目と、いかなる手を持っていれば三つの未来をつくり出すことができるのかと言うことですが、我々が持つべき耳とは「傾ける耳」です、人の言うことを傾聴する耳を持つこと、自分とは全く異なる正義を持つ人の意見に対しても傾ける耳を持つ。どんなに遠くにいる人の、どんなに微かな助けを求める声にも耳を傾ける。
 我々の持つべき目は「涙する目」です。人の悲しみに涙することのできる目です。人の痛みを自分の痛みとして受け止めることのできる人でなければ、正義と平和を抱き合わせることはできません。慈しみと誠を巡り合わせることはできない。人の痛みを自分の痛みとして受け止めることができなければ、正義と平和を出合わせることはできない。
 我々が持つべき手は「差し伸べる手」です。人を痛みの淵から引っ張り上げる差し伸べる手です。この三つを持っていれば、「戦争なき未来」「排除なき未来」「共に生きる未来」を確実につくりあげることができるのだと思います。
 「傾ける耳」、「涙する目」、「差し伸べる手」の三つですが、思えばこの三つはチーム・アホノミクスが最も持っていないものということが言えると思います。彼らの耳は「聞く耳持たずの耳」彼らの目は「涙枯れし目」、元々持っていなかったのかも知れませんが…。そして彼らの手は、差し伸べる手ではなく「奪い取る手」です。「取り戻したがり病」の最も怖い点は、間違いなく「奪い取り病」に続いています。誰かから何かを取り戻すということは、誰かから何かを奪い取る、資源を奪い取る、市場を奪い取る、人権を奪い取る、言論の自由を奪い取るというようにさまざまなものを奪い取るチーム・アホノミクスが、我々をとんでもないところに引きずり込もうとしているのです。
 それをみなさまの「傾ける耳」、「涙する目」、「差し伸べる手」によって、彼らの野望を打ち砕いていきたいと思います。


■「戦争法案」衆議院で強行採決!
            
  「安全保障関連法案」(戦争法案)が衆院で強行採決されました。あれだけ多くの批判があり、違憲の指摘があり、安倍首相自身、「国民の理解を得ていると思えない」と言っているのに、この強行採決、まさに暴挙としか言いようがありません。
 ちょうど一五日の午後、世話人会を行っていたのですが、終了後、世話人数人は国会に向かいました。国会前に集まった多くの人々とともに、大声で、「ノー」と叫びました。
 しかし「戦争大好き一味」が国会で多数を占めていることの恐ろしさをしみじみ感じます。自民党の中にも良識派がまだおられると思うのですが、声も出せないようですね、どうすれば、私たちの「戦争をする国になるのはいやだ」の声を政治に反映させるのか、大変だと思います。でも、絶対あきらめないで、声を上げ続けましょう。
 女性「九条の会」も、これまでできることを精一杯やってまいりました。ご報告いたします。

■五月三日、憲法集会
 横浜の臨海公園での大集会に参加しました。天気晴朗ですが、陽射しが暑過ぎて、後ろの方の日陰に、女性「九条の会」ののぼりを立てて、周りの方にちらしをまいたりしました。一人で参加された女性の方とお話をしてお友達となり、会の「賛同者」になっていただけました。この日の模様、朝日新聞で空撮し新聞にも大きく載りましたが、私たち、後ろの方にいましたので、あの写真には写っていません。でもそれは、いかに多くの方が参加したかということでの証明でもありますね。私たちも憲法9条を愛する方が、こんなにたくさんおられる、ということを実感し、勇気が出ました。

■国会まえ行動 六月一八日には呼びかけ人の江尻美穂子さんが国会前でスピーチをされ、六月二〇日の「女の平和行動」には数人が参加しました。 「女の平和行動」は、女たちが赤い色のものを身に着けて国会を
取り巻こうという運動で、第一回は一月一七日でした。一月の時は、女性「九条の会」でなく、個人で参加したのですが、寒風の中七五〇〇人も集まった女性たちに本当に胸があつくなりました。
 二回目のこの日は女性「九条の会」として参加しようと、幟を持って参加。年寄りの多い私達ですので、初めから国会正門でなく、国会図書館の近くの大きな木の下に陣取りました。

 最初人が少なく思え、心配しましたが、猛暑なので、皆さん熱中症を避けたところに避難していた方が多かったのですね。時間になると、国会に包囲(女のチェーン)完成、戦争法案反対、平和が一番と何度も叫びました。チェーンは四回繰り返されましたが、女性「九条の会」のメンバーは最後までがんばりました。この日は一万五千人の女性が参加したと言います。

■諦めるものですか!
 こんなことをしても何になったか、法案は衆院を強行採決されたではないかと言われるかもしれません。でも、でも、だめでもダメでも頑張るしかないと思います。頑張っているうち、若い方の参加がだんだん増えてきたと思います。一五日の夜は若い方が随分みられました。効をそうして反対の世論が強まれば、内閣瓦解だってあるのではないかと思うのです。皆さんできることは何でもやってみましょう。署名、投書、地域の出身議員(与党の人にも)に手紙を出す。やれることはなんでもやりましょう。


■沖縄は頑張っています

 気温三四度、湿度七五%、連日一〇〇名を超える人が二四時間態勢。厳しい中にも時には歌や踊りもあって、楽天的で粘り強い抗議行動を続けています。ゲート前の座り込みは一周年を迎えました。
 他に例をみない悲惨な地上戦、栄養失調やマラリヤで多くの人々を失った収容所での生活。戦後にも続く占領軍による土地の取り上げ。事件、事故、爆音の被害。沖縄では今も戦争というものがよく見えます。だからこそ「命どぅ宝」。「金をもらえば納得する」式の仲井真前知事や百田発言は許すことができません。「オール沖縄」は県民の祈り、怒り、誇りなのです。辺野古新基地は安倍政権の狙う「戦争ができる国」の出撃基地です。
 やんばる統一連は、名護市内で宣伝を続け、全国に向けても発信しています。日を追って座り込みに県外からも参加者が増えています。「戦争法案反対」「人権と民主主義を守れ」と。「オール沖縄」から「オール日本」へ。このたたかいは、必ず勝利します。
 今が踏ん張り時です。                                        やんばる統一連 吉田敬子  

 

■署名に添えられたお手紙より

 署名、いろいろ働きかけてみました。さまざまな反応に力づけれらたり、ビックリしたり、意気消沈したり・・・自分が署名するのは慣れていたのですが、人にすすめるのは、今回初めての体験で、勉強になりました。姪の子供たちが、小4年と1年生が戦争は絶対反対イヤだという思いで署名していたと姪が手紙で知らせてくれました。感激しました。私が通っている体操教室で相手を選んで数人の方に署名をお願いしたのですが、教室の入口にすぐに「特定の政党への勧誘、物品の販売をお断りします」の貼り紙をされ、署名のお願いをやめたとたん剥がされ、疑心暗鬼になる思いもしました。
 いろいろな体験が、私の心の戦争反対への思いへと繁っていくと思います。国会のデモにも3回参加しましたが、行く度に人数が増えているのを心強く思います。集団的自衛権が夏に通ったら、ノーベルに平和賞もダメになるのではと心配になります。一応現在集まっている分だけ送ります。また。ゆっくり署名のお願い続けたいと思います。
                                                        市川市 大崎 美子


■訃 報  北沢洋子さん
 

 女性「九条の会」の呼びかけ人のお一人でいらっしゃった北沢洋子さん(国際問題評論家)が、七月三日にお亡くなりになりました。
北沢さんはお具合が悪かったに相違ないのに、一〇周年のつどいのために、メッセージをお寄せくださいました。、私たちは誠実なお人柄に甘えて、ニュースの巻頭言をお願いしたり、心から頼りにしておりました。またもや、素晴らしい方を失って残念でなりません。
                  

 

 





 

 

 


 

 


 

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